世界2,800ヶ所以上の夜景を巡った男が庭園を巡る

常照皇寺

じょうしょうこうじ
美しさ ★★
静寂さ ★★★
京都府京都市右京区
  • 山門

    池泉庭園
    庭園面積 180坪 (小規模)
    室内からも庭園を眺められる
    雨でも十分に楽しめる
    作庭時期 不明 ~飛鳥 奈良 平安 鎌倉 室町 安土桃山 江戸 明治 大正 昭和 平成 令和

常照皇寺の由来

常照皇寺は室町時代(1363)に創建した臨済宗天龍寺派の寺院。南北朝時代の北朝初代・光厳上皇が開基し隠棲した。庭園は光厳上皇が作庭したと伝わるが、戦国時代に焼失。江戸時代に後水尾天皇により復興され、現在の庭園は室町時代の庭園を元にして、江戸末期に改修されたものとされる。






  • 方丈庭園

    光厳上皇のお手植えと伝えられる樹齢650年の九重桜が有名な常照皇寺。京都市内にあるが京都から車で1時間30分ほど離れた場所にあり、紅葉シーズンでも混雑することがない庭園である。なお大原エリアから国道477号線で繋がっているが、標高700mの山道で、離合不可能な道が続くため遠回りでも国道162号線を北上して向かうルートを使って下さい。私は国道477号線で一苦労しました・・・

  • 方丈庭園

    さて本庭園は方丈庭園となり、山畔には多くの石を配している。山畔は草が除去されており、棚田の縮景を眺めているような感じを受ける。

  • 方丈庭園 図解

    ちなみに図解すると、東西に二対の滝石組を設けている。右が主景となる上下二段の滝石組である。左は小さな滝石組であり、お寺の方によるとかつては水が流れていたが、現在は涸れているとのこと。つまり涸滝石組だ。

  • 上下二段の滝石組

    上下二段の滝石組。上段は山畔の奥深くから導かれ望遠レンズで撮影してみると、上部の黒色の空間に水落石があるようだ。下段は優美な石組で、下部には自然石による石橋を渡している。草木が綺麗に除去されることで、滝石組の魅力が良く伝わってくる。

  • 滝石組

    左側の滝石組と池泉は水路で繋がっていることが分かる。

  • 滝石組と流れ

    滝石組を望遠レンズで撮影すると、滝石組は伝い落ちの手法で、流れを伝って池泉に導かれていることがわかる。

  • 開山堂「怡雲庵(いうんあん)」から池泉西部を望む

    開山堂「怡雲庵(いうんあん)」から池泉西部を望む。

  • 三尊石だったと思われる石組

    対になった出島を薄い板橋で繋ぎ、正面には当初は三尊石だったと思われる石組が残る。

  • 板橋は

    出島を望遠レンズで撮影。板橋は木橋にも見えるが、これほどの薄い板橋であれば台風で飛ばされるはず。苔付きと風合いからして、薄い石橋とみるのが適切だろう。

  • 渡り廊下からの眺め

    渡り廊下からの眺め。

  • 古風な立石手法の石組

    書院横には古風な立石手法の石組と、年代ものと思われる石灯籠がある。

  • 方丈から額縁庭園

    方丈から額縁庭園を撮影。

  • 勅使門近くの池泉

    勅使門の辺りには池泉がある。季節柄落ち葉は多いが護岸などをみると、整備されていることがわかる。

  • 勅使門近くの池泉

    こちらも庭園の装いとなっており、滝石組のような集団石組がみられる。境内全体でみると上下二段の庭園をもつ寺院ともいえるだろう。


総評
上下二段の滝石組が優美で美しい。また草木が除去され石が見やすくなっているのも良い。
×特に見当たらない。


アクセス
京都府京都市右京区京北井戸町丸山14-6
京都駅から車で約90分、京都駅からJRバスとローカル線を乗り継いで2時間ほどで行けるがお薦めしない。
また常照皇寺より東側の国道477号線は対向不可能な山道区間があるため、必ず国道162号線経由で向かって下さい。

駐車場
有り(無料)

開園時間
午前9時~午後4時

入園料
500円

公式サイト

地図
正門にピンを立てています。
訪問日 2023-11-15 (水) 更新日 2023-11-25



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よくある質問


いつごろ作庭された庭園ですか。
作庭時期はです。
雨でも濡れずに楽しめますか。
はい。充分に楽しめます。
抹茶や珈琲などを楽しむところはありますか。
残念ながら、ありません。



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