三条市保内の地場産業である造園組合と連携する道の駅として、平成29年(2017)にオープンした「道の駅 庭園の郷 保内」。造園業者の見本庭園と飲食店に隣接した場所に日本庭園がある。
庭園をテーマにした「道の駅」。朝イチで訪問したが、トイレ以外は9時からのオープンであった。ちなみに道の駅とは思えない美しいトイレであり車中泊スポットしても利用価値が高いと感じた。ちなみに私の庭園巡りは大半は車中泊で巡っている。これは天気によって行程を変更できたり、早朝から行動したいときなども、快適すぎるホテルよりも車中泊のほうが朝早く起きられ動きやすいためである。(笑)
見本園には造園業者による枯山水が複数展示されている。そのなかで目を惹いたのは諸橋農園。茶色と灰色の石、そして苔をアクセントとしてスタイリッシュな枯山水を生み出している。
こちらも諸橋農園によるもので、手前は小石、奥の築山は大型の栗石で築山を覆っている。このような大胆な造形は見本園らしく面白い。
そして、こちらには枯山水。見本園ということもあり造園料金が記載されていたのが興味深い。造園料金は165万円となっていた。
苔の野筋に3・3・1の石組を組み、白砂に見立てた大海には舟石を据えている。
三尊石と舟石の位置関係より、蓬莱山を兼ねた蓬莱三尊といえるだろう。これは、不老不死の妙薬があるとされる蓬莱山に、宝船に見立てた舟石が向かっている。なぜ向かっているかというと、舟石は白砂に沈んでいないため宝物を積んでいない「出舟」となる。逆に蓬莱山から出発する宝船は沈み込み「入舟」と呼ぶ。古庭園をよく理解して作庭されている。
青石も展示販売。大きい方は値段は記載されていなかったが、小さい方は2.4万円となっていた。本記事の記載中に気づいたのが、見本園の奥に「和風庭園」があった。公式サイトにはその写真が掲載されているので、合わせて見て欲しい。
道の駅 案内図 [ 案内図を拡大する ]
○ | 庭園のお値段が分かるのが面白い。 |
× | 見本園のうちいくつかが手入れされずに荒廃していた。 |