本休寺
ほんきゅうじ
曹洞宗の本休寺は創建時期は不明。境内には重森三玲が晩年となる昭和49年(1974)に作庭した枯山水「八幡乃庭」、「観音乃庭」がある。
階段へ続くを登っていくと本堂へ到着。庭園は土塀沿いに造られた長細い枯山水になっている。写真は南側の枯山水であり、左手に北側の枯山水がある。「八幡乃庭」と「観音乃庭」の名前が付けられているが、どちらがどれであるかは不明だ。
枯山水は白砂敷きではなく、色分けした敷石で重森三玲らしい洲浜風の模様でデザインされている。写真奥にみえる空間が、北側の枯山水となる、
2石・2石・1石の立石で組んでいる。土塀の下部は当初経年劣化で剥げていると思ったが、よく観察すると雲紋が付けられている。
眺める角度によって表情を変える。
同じく力強い石組だ。
北側の枯山水。手前から、3,2,2,3の計10石で構成されている。本堂の拡張により、まるで通路になってしまっているのが残念である。
南側の石組と比較すると、丸みを帯びた石を使っていることもあり力強さが弱まる。
○ | 三色で敷石をデザインし、土塀には雲紋を設けることで、狭い空間を活かした枯山水である。 |
× | 本堂の拡張により北側の枯山水が存在感が弱まり、観賞点も定まらない。 |