光久寺の茶庭
こうきゅうじのさてい
光久寺は、玄巣院と称して大化(45-650)の創建。加賀藩御用造園師・駒造氏の作品。「俯(うつぶ)して水を聴くもよく、仰いで山を観るもよく」といわれ、「俯仰園(ぶぎょうえん)」とも名付けられている。昭和40年(1965)に県指定名勝を受ける。(大化:日本で最初の元号)
光久寺は拝観料を支払う券売窓口はありません。山門をくぐり右手にある玄関のインターフォンを鳴らして開けてもらおう。玄関に飾られた老鴉柿(ろうやがき)の盆栽が可愛らしいですね。記帳して志納300円程を箱に納めて、いざ拝観。
畳に座して茶庭を眺める。40分ほど滞在しましたが拝観客は私だけ。静かな環境で額縁庭園を思う存分楽しめる。なお、西側を眺める庭園であり、四方囲まれているため、日が最も差し込む正午頃の訪問が一番美しい。写真は9時に撮影。
渡り廊下を歩いてみる。6月上旬には右手にサツキが色づき、11月下旬には紅葉が美しいとのこと。なお12月より冬季休園となりますのでご注意を。
渡り廊下の屋根に視線を向けると、苔が活きている。風情があっていいですね。
内廊下から茶庭を撮影。明暗のコントラストが際立ち心落ち着きます。庭園の魅力のひとつに、明暗が生み出す直接見えない広がり感だと感じています。
額縁庭園を撮影した部屋の全景。朱色の毛氈(もうせん)が映えますね。(毛氈:フェルト生地の敷物)
○ | 富山県では歴史ある名勝にも関わらず、拝観者が少ない。静かな環境で庭園を愉しみたい方にはうってつけ。 |
× | 3分もあれば巡りきってしまう。茶室に付随した露地(茶庭)を愉しむ庭園なので、スケールを期待しないこと。 |