水野美術館は平成14年(2002)に開館。美術館には「おいしいきのこはホクト」で有名なホクト株式会社の創業者である水野正幸が収集した日本画が展示されている。併設された日本庭園は開園当初に作庭されたものであり、庭園見学だけであれば無料である。
美術館入口で庭園を見られるのかな?とおもって訪問したところ、写真のエリアは無料で開放されていた。写真の左手には22時まで営業している庭園を眺められる品格のあるレストランがあり、つまりライトアップされた庭園も無料見学できるのである。
作庭家などの情報はありませんが、現在は地元にある林業笠原造園にてメンテナンスされており、美しい光景を保っていた。
護岸石組には大小様々な石を用いており、奥には滝石組も設けている。
滝石組は視点場から離れており、肉眼では詳細は分からないため、望遠レンズ(フルサイズ換算 焦点距離180mm)で撮影。
本庭園は外門から美術館入り口までの苑路を歩いていくと、枯山水のような庭園が広がる。一方、室内からガラス越しに眺めると池泉庭園にみえる面白い地割りになっている。赤松の麓には雪見灯籠を置き、白砂敷きのところは大海に見立てているのだろう。
苑路から赤松と雪見灯籠を眺める。白砂敷きには岩島がいくつか置かれている
ちなみにこちらの日本庭園も、季節が織りなす日本画と位置づけているとのこと。庭石を北斗七星の形に置いているのが特徴である。
高い場所から眺めなければ、庭石が北斗七星の形になっていることは分からない。そのため視点場からの写真に7つの石をマーキングしてみた。美術館に入ると2階から眺めるのかと考えたが、外観を確認するとそのような窓はなかった。
右奥の石が北極星に見立てた庭石。
北極星に見立て庭石を反対側から撮影。
季節が織りなす日本画と位置づけている日本庭園。額縁のように切り取って見られるように設計されているのも、このような理由からだろう。なお左奥にあるレストランには中二段のシートがあるため、レストランからは少し高い場所から観賞することもできそうだ。
○ | 見る場所によって池泉庭園、枯山水に変わる面白い地割りとなっている。また庭石で北斗七星と北極星を表しているのも面白い。 |
× | 高い場所から眺めないと北斗七星が分からないが、そのような視点がないことが悔やまれる。 |