林昌寺
りんしょうじ
奈良時代の僧侶・行基(ぎょうき)によって開山されたと伝わる林昌寺は、真言宗御室派の寺院。安土桃山時代に焼失したが、江戸時代に再建された。庭園「法林の庭」は昭和36年(1961)に日本庭園史の研究家・重森三玲(しげもり みれい)によって作庭された。
ツツジの名勝でもある庭園は重森三玲によって作庭された「法林の庭」のある林昌寺。ツツジの刈込みが優美で5月に訪れればピンクとグリーンが入り交じる美しい光景だろう。このアングルでは池泉のない枯山水のようにみえるが、、、
刈込みに囲まれて池泉を設けた池泉回遊式庭園である。重森三玲の庭園では、刈込み主体となる庭園は珍しいものだろう。
刈込みと共に重森三玲の作品らしく、多くの立石を組んでいる。
中央には三尊石を配している。
石は青石で統一され、おそらく場所的に紀州の青石だろう。
池泉は大胆な曲線を描き単調さを排除している。
護岸石組は高さを揃え低く組み、力強さはないが繊細さを感じる。また刈込みに蘇鉄を植樹しているのも、重森三玲の庭としては希有だろう。
階段脇に集団石組を見つける。
庭園を上がっていくと、泉南市と大阪湾を眺められる眺望の良さも林昌寺の特徴だろう。なお駐車場はあるが、駐車場直線の道幅が狭いため注意が必要。
○ | 重森三玲の一風変わった庭園をみられ、庭園上からの眺望の良さも魅力的だ。 |
× | 特に見当たらないが、やはりサツキが咲き誇る5月頃に訪れるのが良いだろう。 |