三十三間堂 東庭
さんじゅうさんけんどう ひがしにわ
妙法院の飛地境内にある三十三間堂(正式名称 蓮華王院本堂)は、平安時代後期(1165)に後白河天皇によって開基された寺院。日本一の長さ120mの本堂には、1,001体の千手観音立像が保管。東庭は昭和36年(1961)に「昭和の小堀遠州」と称えられた作庭家・中根金作によって作庭され、令和3年(2020)に中根庭園研究所によって保存工事が完了した。
修学旅行で賑わう三十三間堂。中根金作によって昭和に作庭された池泉回遊式庭園が、令和に中根庭園研究所にて保存修復工事が完了したことを知り取材。南北に2つの池泉があり、北側から紹介していく。
亀島に見えるような中島。中島の中央部には中心石も置かれている。
護岸沿いには力強く岩島が並ぶ。このあたりの石の配置などの感覚は絶妙だ。
礼拝石と思われる場所から撮影すると、右手に特徴的な長石が見つかる。
長石をクローズアップ。中島を亀島と見立てると、こちらは鶴の首に見立てた鶴首石とした鶴出島だろうか。
続いて南側へ移動。まずは超広角レンズ(14mm F1.8)にて廻廊から額縁庭園を撮影。
礼拝石越しに撮影。北側には中島があるが、こちらは岩島だけで構成されている。
正面の石組は蓬莱山を思い出させるような意匠。手前には上面が平らな平天石(へいてんせき)を使った岩島。汀にそって山形の巨石を配し、奥にはやや左に傾斜させた遠山石風の石を据えている。
廻廊側から出島を撮影。
出島を別角度から撮影。南側は護岸石組が見どころだろう。
修学旅行生で賑わっていた空間だが、誰もいないタイミングを狙って本堂を正面から撮影。
○ | 三十三間堂の千手観音立像だけでも圧倒的迫力。拝観後は有名作庭家による日本庭園を見学でき、満足度の高い寺院だ。多くの観光客は千手観音立像を見に来ているため、池泉庭園への興味は薄くゆったりと見学できる。 |
× | 特に見当たらない。 |