田中本家博物館
たなかほんけはくぶつかん
北信濃屈指の豪商・田中本家。敷地内には20の土蔵が造られている。敷地内には江戸中期(1780年代)に、京都の庭師によって作庭された池泉回遊式庭園が残されており、「秋の庭」とも呼ばれている。平成5年(1993)に博物館として一般公開される。
北信地方では古い部類にあたる江戸中期の池泉回遊式庭園。豪商の邸宅庭園であり特に紅葉時期が美しいことから「秋の庭」と呼ばれている。
白砂敷きに飛石と延段により苑路を造り、池泉に向かって沢飛石を打っている。
沢飛石は州浜の意匠と一体化しており、沢飛石の先は礼拝石のようになっている。
沢飛石を反対側から眺めてみると、独創的な石灯籠に気づく。
自然石による石橋は華奢な上品なものである。
書院前の立派な沓脱石。
明治時代に建築された客殿「清琴閣」と石灯籠。清琴閣は飛行機であるが、GWには期間限定で公開され、2階から庭園を見下ろせる。
美しい滝石組があるが、近くまで行くことができず、また木々に覆われていることもあり、その姿が分かりにくいのが残念。滝添石は巨石の立派なものであり、その右上には遠山石と思われるような山形の石を配している。
喫茶「龍潜」の側にある池泉庭園。
取材時は入園券に喫茶サービスがあったため、アイス珈琲をいただいてみる。
田中本家の建築物。
○ | 国登録有形文化財の建物に囲まれた江戸時代の池泉庭園は、特徴的な石が多くあり、特に自然石の石橋が美しい。 |
× | 自然石の石橋や滝石組なども見どころであるが、木々が多く観賞しにくいのが残念。 |