世界2,800ヶ所以上の夜景を巡った男が庭園を巡る

願泉寺庭園

がんせんじていえん
美しさ ★★
静寂さ ★★★
大阪府大阪市浪速区
  • 願泉寺庭園

    大阪市内に室町時代の庭園が残る奇跡

    枯山水
    庭園面積 100坪 (小規模)
    作庭時期 不明 ~飛鳥 奈良 平安 鎌倉 室町 安土桃山 江戸 明治 大正 昭和 平成 令和

願泉寺庭園の由来

願泉寺は飛鳥時代(603)に、小野妹子の八男・多嘉麿義持によって開基された浄土真宗本願寺の寺院である。庭園は足利将軍家に仕えた絵師でもある作庭家・相阿弥(そうあみ)によるもので室町時代に作庭。大阪府のサイトでは江戸時代と記載されているが、お寺の方に確認すると「戦国時代の末期に神仏を祭る建物・堂宇(どうう)が一度焼失しており、伽藍が再度整ったのは江戸時代であったことと推測されますので、そのことを考慮にいれられたのではないか」とのこと。つまり庭園としては室町時代となる。






  • 願泉寺庭園

    室町時代に足利将軍家に仕えた相阿弥(そうあみ)によって作庭された庭園が、大阪市内に今も残る貴重な寺院。左手の築山から枯滝石組、枯流れと繋がる。当時は伊達政宗より贈られた茶室があったが、昭和20年の大阪空襲によって焼失し、現在は茶室「相應庵(そうおうあん)」が造られている。

  • 迫力ある枯山水

    100坪ほどの広くない空間ながらも、石を積み上げた築山と力強い石橋により迫力ある枯山水だ。

  • 枯滝石組

    築山には枯滝石組を造っている。

  • 枯滝石組

    正面から撮影。造形美に優れた庭園が造られた室町時代としては、いささか平凡な枯滝石組に感じるのは私だけだろうか。後世に改修にあったと推測。

  • 枯地と枯流れ

    コンクリートが使われていることから、明治時代以降に改修された枯地であることは分かる。枯地には、大きさの揃えた丸石を並べ枯流れとした意匠が面白く、水分石にも舟石にもみえる石を据えている。石橋の奥には鋭い立石がみえ、近づいて撮影してみると、、、

  • 小さな蓬莱山

    このように青石を立て、品の良い石組となっている。小さな蓬莱山にもみえる。

  • 枯流れ

    枯流れは川幅を狭めて。蛇行しながら茶屋のほうへ向かう。

  • 願泉寺庭園

    訪問は年末ということもあり、墓参りの人で賑わっていたが、庭園を見学している方はいなかった。なお、庭園へは墓地を経由して入門することになり、門が閉まっていることもあるようなので、事前に電話連絡するのが良いだろう。


総評
後世の改修ではあるが、枯地のなかに枯流れを造っているところが面白い。
×枯滝石組がやや平凡に感じる。


アクセス
大阪府大阪市浪速区大国2丁目2-27
JR環状線「今宮」駅 徒歩4分、御堂筋・四つ橋線「大国町」駅 徒歩4分

駐車場
なし(境内の駐車場は檀家用。周辺にコインパーキング多数あり) 周辺のコインパーキングを地図から探す

開園時間
日中

入園料
無料

公式サイト

地図
正門にピンを立てています。
訪問日 2019-12-29 (日) 更新日 2020-05-30



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よくある質問


いつごろ作庭された庭園ですか。
作庭時期は室町です。
雨でも濡れずに楽しめますか。
いいえ。屋外を回遊する必要があります。
抹茶や珈琲などを楽しむところはありますか。
残念ながら、ありません。



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