本泉寺は室町時代(1442)は、青蓮院門跡の僧であった如乗(にょぞう)が開山。本堂裏には如乗によって作庭された池泉観賞式庭園「九山八海の庭」があり、昭和45年(19790)に石川県指定名勝を受けている。
本堂でお参りをして先ほどの扉を潜ると、このような廊下から庭園を鑑賞できる。
先ほどの廊下から「九山八海の庭」を眺める。九山八海とは、古代インドの宇宙観に世界の中心にそびえ立つという巨大な須弥山があり、その須弥山を囲む九つの山と八つの海を表現した石。要は仏が住する清らかな世界・浄土の意味を強調している。
先ほどの廊下からでは全貌が分かりにくく、周辺を探していると、本土裏手から庭園にアプローチできることが分かった。
「九山八海の庭」なので、池泉の岩島を数えてみると、数え方によっては9つにもなり、一般社団法人ジャパンジオグラフィックの資料では6つの岩島と記されている。
木の麓にある平石は「御詠歌石」と記され、如乗上人が寺院を去る際に読まれた歌が刻まれている。
「九山八海の庭」の全景。草木が除去されていれば、浄土の世界をもっと感じられただろう。
「九山八海の庭」への行き方。本堂右手の参道を進むと、墓地があるので赤線の通りに歩いて行くとたどり着く。
| ○ | 石川県最古となる室町時代の庭園を見学できる。 |
| × | 草が伸びているため雑然としており、「九山八海の庭」が表現する清らかな浄土の世界を感じにくい。 |