神恵院 巍巍園
じんねいん ぎぎえん
四国八十八ヶ所霊場の第68番札所である神恵院は真言宗大覚寺派の寺院である。境内の庭園「巍巍園(ぎぎえん)」は観音寺の住職も務めた足利尊氏の子・道尊大政大僧正によって室町時代に作庭。昭和51年(1976)の災害により大半を失う。
銭形展望台(砂絵展望台)からごく近い場所にある神恵院。朝7時から開放されているため、朝7時から庭園見学をさせていただく。回遊式の庭園であるため、つつじの間に設けられた散策路を歩いてみる。かなり狭いので苑路を歩く人はあまりいないだろう。池泉にはあまり水が張られていないが故に、厚みのある護岸石組がよく分かる。
落差のある水路はあるが滝石組ではない。
水路沿いの石組は段差を設けた造りで、力強く美しい。
水路には小型の石橋を架けており、散策路へ導かれる。先ほどの写真と本写真が水路沿いの石積みであり、本庭園で最も美しいと感じたポイントである。
つつじの刈込みのなかに見つけた立石は、蓬莱山だろうか、遠山石だろうか。いずれにせよ鑑賞場所となり渡り廊下から刈込みが死角となって確認できない。推測であるが、かつてはツツジがこれほどまで多くなく、この立石が下から見えるように配置されていたのではないだろうか。
○ | 段差を設けて組まれた石積み豪壮で見応えある。 |
× | 庭園というよりもツツジの庭といった感じが拭えない。蓬莱山か遠山石に見立てた立石が下から見えるようになると良いと感じた。 |