古長禅寺
こちょうぜんじ
古長禅寺は鎌倉時代(1316)に日本初の作庭家ともいわれる臨済宗の禅僧・夢窓疎石(むそう そせき)によって開山した臨済宗の寺院である。境内には夢窓疎石に作庭された池泉庭園と、国の天然記念物に指定された樹齢600年のビャクシンが残る。
池泉には中島が造られている。推測であるが、島そのものを神として崇拝の対象となる神島ではなかろうか。また鎌倉時代には切石は存在しなかったことから、この切石橋は後世に架けられたものだろう。
心字池の護岸石組は崩れることなく保存されている。禅宗では作庭は修行のひとつであり、禅の世界が庭に映し出されているとされる。
力強い岩島は、夢窓疎石が晩年に作庭した西芳寺(苔寺)の夜泊石を連想させる。特徴の少ない池泉庭園のなかで、最も注目したいところだ。
築山に石組がみられるが木々に阻まれ詳細が分からない。
樹齢600年のビャクシンを眺めて古長禅寺をあとにする。
| ○ | 夢窓疎石が作庭されたと伝わる池泉庭園は、他ではみられないシンプルな作風であり、神島らしき中島が特徴的だ。 |
| × | 特に見当たらない。 |