幸若遺跡庭園
こうわかいせきていえん
能や歌舞伎の原型といわれる踊り芸能の幸若舞(こうわかまい)を伝える幸若の分家である敦賀幸若家の武家屋敷庭園。江戸中期に作庭された池泉回遊式庭園であり、現在では天理教敷地に庭園だけが残る。
敦賀市指定名勝の幸若遺跡庭園は、天理教敷地にあるが自由に見学できるように開放されている。12月上旬だが、まだ若干紅葉が残っていた。
池泉回遊式庭園であるが、2-3分で見学できてしまうような小さく、苑路も単純なものである。かつては天筒山を借景としていたが、街中にあり、かつ天理教の建物により借景は望めない。
2つの中島があるが、手前の亀島は近年改修されたのだろうか、荒い造形で赴きも感じない亀島であり残念である。また水車などは歴史ある庭園には不釣り合いだ。
亀島の先には蓬莱島を設けており、こちらの石組は当時からのものであるような意匠だ。
天理教の奥に庭園があるため、やや入りずらさもあるが、なかに入ってみると、かなりかいほうされたとなっている。
○ | 江戸時代の武家屋敷庭園を面影を感じられる庭園が街中に残っており、天理教の敷地内にもかかわらず広く開放されているのは有り難い。 |
× | 亀島の補修や、水車などの近代的な人工物が古庭園の魅力を損なっている。 |