飛鳥時代に聖徳太子によって創建された教林坊は、別名「石の寺」と呼ばれる。春と紅葉シーズンのみ一般公開される。江戸時代前期に作られた書院前には、国指定名勝庭園の小堀遠州によって作庭された「遠州庭園」と、室町時代に作庭された苔庭「普陀落の庭(ふだらくのにわ)」がある。
春と紅葉時期だけ一般公開される教林坊。紅葉時期には観光バスも押し寄せる人気ぶりであるが、平日ということもあり比較的空いていた。まずは、築山から池泉を見下ろす。苔で覆われたまるでミニチュアのような世界が広がる。
書院西面庭園は、江戸幕府の茶人としても知られる庭園デザイナー・小堀遠州によって作庭された遠州庭園。枯滝石組、鶴亀を巨石を用いて豪快に表現した桃山様式の池泉庭園。江戸初期に作庭されたと考えられる。池泉には3つの岩島があり、右の2島で亀島を構成している。
亀石組を撮影すると、左が亀頭石で、右が亀甲石(きこうせき)となる。
池泉の左手には天を突くような立石が目を惹く。やや左に傾斜しており、亀石組に相対する鶴石組と考えられるだろうか。鶴石組は抽象的な表現が多く判別しにくい。
別名「石の寺」と呼ばれるほど、山畔は石組で覆われている。
池泉右手には華奢にして上品な自然石による石橋が架けられている。
石橋を横から眺めると、傾斜がつけられている。
正覚泉の右手にある三尊石組。全てが力強い立石であることから、室町時代以前の様式と推測される。
書院南面庭園は「普陀落の庭(ふだらくのにわ)」と呼ばれ、室町時代に作庭された。苔庭には飛石による苑路が設けられている。
苔庭には集団石組で構成されて、中央に蓬莱石風の立石がみられる。
巨岩を利用した霊窟(れいくつ)には、聖徳太子作といわれる本尊石仏の赤川観音が祀られている。
再び築山から遠州庭園を見下ろす。
池泉正面には、山畔を活かした枯滝石組がみられる。丸みを帯びた石で構成されている。
江戸時代初期に作られた書院から額縁庭園を撮影。書院からの眺めを山水掛軸に見立てているとのこと。
○ | 紅葉がなくとも、見事な池泉庭園。苔と石組に圧倒され力強さを感じる名園である。 |
× | 特に見当たらない。 |