應聖寺
おうしょうじ
應聖寺は天台宗に属する寺院で平安時代に創建されたと伝わる。6月下旬から7月中旬まで白い花が咲く「沙羅」でも有名であるため「沙羅の寺」とも呼ばれる。庭園は江戸中期にされたと伝わり、県指定文化財に登録されている。
紅葉も終盤になった12月9日に訪問した應聖寺。平日で日没が近づく16時過ぎに訪問したこともあり誰もいない静寂な空間。入山料200円と拝観料500円を納めて案内して頂く。
築山の下部に池泉を造り、急斜面には集団石組のような無数の石を配置している。
この写真では分かりにくいが、「ひょうごの庭園(著:西桂)」によると枯滝石組は一段落としで渓谷風とのこと。また2つの石橋の間に、あえて飛石を挟んだ特色ある手法となっている。さらに石橋に向かって舟石を配しており、まるで蓬莱山へ不老不死の妙薬を取りに行くような庭園にも感じられる。
池泉の右側は大刈込みで波を表現しているようにみえる。
大刈り込みを額縁庭園で撮影。
書院には縦と横に配置されたテーブルが置かれている。このテーブルには秘密があり、、、
奥のテーブルからは「床もみじ」のような反射した紅葉を撮影できる。
そして手前のテーブルからもリフレクションした紅葉を撮影できる。近年に地元の新聞に紹介されてからSNS映えする寺院として訪問者が増えたとのこと。「床もみじ」では京都の瑠璃光院が有名であるが、瑠璃光院も実はテーブルに反射した紅葉である。テーブルに反射した紅葉は全国に複数あるが、テーブルが2台設置されているのは、これまで巡ったなかで應聖寺が初めてである。
○ | 渓谷風の枯滝石組と、波形の大刈込みによる組み合わせが良い。また床モミジを撮影できる兵庫県唯一と思われる寺院であるのも貴重だ。 |
× | 特に見当たらない。 |