蓮台寺
れんだいじ
由加山 蓮台寺は奈良時代(738)に行基菩薩によって創建された真言宗御室派の別格本山であり、総本殿には日本最大級の厄除大不動がある。県重要文化財の客殿にある庭園は、江戸後期(1818)に客殿が建て替えられたときに作庭された。
厄除け寺院として知られる蓮台寺。有料公開となっている客殿からは江戸時代末期から明治時代に作庭された池泉観賞式庭園がある。写真にはあまり映っていないが右上には奥院がみえる。
庭園には降りることはできない。
急な斜面に庭園が造られ、左手には奥の院に繋がる屋根付き木製回廊だ。上段の石組は小さく、中腹は大きい石で険しい山の風景に見立て、下段は巨岩で絶壁を思わせる迫り来るような迫力が本庭園の特徴である
斜面には石段を設け、かつ多くの石組や刈込みを植樹している。
高さ3mの守護石は滝を表現した滝石となっており、本庭園の中心景となっている。
屋根付き木製回廊から客殿を見下ろす。この庭園を眺める隣の客間は「中段の間、上段の間、上上段の間」で構成され、「上上段の間」が藩主より身分の高い方(皇族)が座る場所であり、現存するものでは蓮台寺と松島の瑞巌寺の2ヶ所だけである。撮影禁止のため写真は無いが、この3つの間は他の間と比較して畳縁の継ぎ目も異なり興味深い。
中庭に造られていた石庭。
大床の間には、どこからみても目が合って睨まれているように見える「八方睨みの獅子図」。天井に書かれた「八方睨みの龍」は時折見かけるが、床の間に飾られたのは初めてみた。
○ | 急斜面に造られた庭園は壁面画のような庭園で迫力がある。 |
× | 古庭園として要素は少なく、知識欲は余り満たされない。 |