世界2,800ヶ所以上の夜景を巡った男が庭園を巡る

西南院

さいなんいん
美しさ ★★
静寂さ ★★★
和歌山県伊都郡高野町
  • 山門

    重森三玲の作風を感じられる庭園

    池泉庭園
    庭園面積 500坪 (中規模)
    抹茶など頂ける
    室内からも庭園を眺められる
    雨でも十分に楽しめる
    作庭時期 不明 ~飛鳥 奈良 平安 鎌倉 室町 安土桃山 江戸 明治 大正 昭和 平成 令和

西南院の由来

西南院は昭和初期に真然大徳によって開基された高野山真言宗の寺院である。境内には重森三玲が昭和27年(1952)に作庭した池泉庭園があったが、現在は改修され当時の姿を見られない。西南院は宿坊を兼ねており、宿泊者もしくはCAFE利用者のみ見学できる。






  • 西南院 池泉回遊式庭園

    モダンな庭園造りで知られる日本庭園史の研究家・重森三玲が56~57歳の頃に高野山に6ヶ所の庭園を手掛けており、その最初に作庭したのが西南院である。作庭当初は本堂前に枯山水としての密教的庭園を作庭し、その後に書院前庭として池泉回遊式庭園を作庭した。

  • 西南院 池泉回遊式庭園

    枯山水は本堂造築のため取り去られた。では、池泉回遊式庭園はどうなっているのだろう。

  • 西南院 池泉回遊式庭園

    それがこちらの様子である。園内には立ち入れないため、詳細は確認できないが水が涸れた枯池となっている。ただ、これは当初の様子ではなく改造されて、作庭当初の様子はほぼ見られない。作庭当時の写真が廊下に掲示されていたので撮影してみた。

  • 西南院 当初の様子

    亀島、鶴島のような石組はあるが、当初の意匠とは異なっている。現在の亀島の奥には、龍門瀑が残されているようだが、草木の生長で視界が塞がれている。滝石組の奥には三尊石風の遠山石があり、滝添石の間には鯉魚石がある。

  • 鶴島

    新たに組み直された鶴島。鶴島には山形の中心石を配し、枯池には岬灯籠を置いている。

  • 地割り

    幸いにも地割りが変わっていないため、廊下に張ってある当時の写真を思い出しながら、当時の様子をイメージすることはできる。

  • 出島は州浜風に処理

    枯池は単調ではなく豊かな形状で、出島は州浜風に処理している。また、夜はライトアップされるようで、照明機器が置かれている。

  • 左が亀島、右が鶴島

    左が亀島、右が鶴島。

  • 池泉回遊式庭園の南部

    池泉回遊式庭園の南部。

  • 渡り廊下でカフェをしながら庭園観賞を楽しめる

    こちらの渡り廊下でカフェをしながら庭園観賞を楽しめる。

  • カフェ

    紅葉シーズンの高野山は冷え込むため、ここで暖かいカフェモカをいただきながら休憩。


総評
亀島と鶴島のある本格的な庭園を、カフェを頂きながら暖かい空間で楽しめるのは、宿坊利用者以外では高野山ではここだけだろう。
×草木の生長により、重森三玲の石組が残る龍門瀑が見られなくなっている。


アクセス
和歌山県伊都郡高野町高野山249
金剛峯寺山門より徒歩13分

駐車場

開園時間
午前10時~午後5時

入園料
カフェメニュー ALL500円

公式サイト

地図
正門にピンを立てています。
訪問日 2024-11-18 (月) 更新日 2025-03-02



西南院周辺の庭園


100km以内の庭園スポットを直線距離で表示


よくある質問


いつごろ作庭された庭園ですか。
作庭時期は昭和(1952年)です。
雨でも濡れずに楽しめますか。
はい。充分に楽しめます。
抹茶や珈琲などを楽しむところはありますか。
あります。



和歌山県の人気夜景スポット