獅子林は元の時代となる1342年に臨済宗の菩提正宗寺が建立され、その当時に造れらた庭園である。寺院に使われていたため「寺廟園林」とも呼ばれていた。蘇州四大名園であり、世界遺産にも登録された庭園となる。
拙政園のすぐ近くにある獅子林(シーズーリン)は、蘇州にある庭園で拙政園に次ぐ人気の庭園である。池泉の中央には湖心亭があり、正面の巨大な太湖石による築山が特徴となっている。
凹凸のある太湖石を無数に積み重ねた築山のスケールは、まさに圧巻。
築山には散策路が造られ立体的に回遊を楽しめる。子供にも面白い空間だろう。
築山の大きさが分かる1枚。
週末ということもあり庭園には多くの観光客で賑わっており、子供が築山を走り回っており、なかなか落ち着いて楽しむことはできなかった。
迷路のようになっている。私は知人3人で訪問したが、合流が難しかった庭園だ。
池泉に立石を据えていて、日本庭園でいう池中立石のような存在だ。
中国庭園では滝石組にお目にかかることは少なく、9つの庭園で2ヶ所ぐらいしか出会わなかった気がする。
石舫(いしふね)。石舫は日本庭園でいうところ不老不死の妙薬があるとされる蓬莱山へ向かう舟石であり、中国庭園では宴会などをする建物を石舫としている。ここでの接待は縁起の良いものとされ最上級の設定とされている。
太湖石で造られた「九獅峰」。9頭の獅子がいるといわれているとのこと。
ガラスのない窓「漏窓(ろうそう)」は中国庭園でよく見られ、写真の様に幾何学模様になっていることが多い。先ほどの「九獅峰」の写真の白壁にも2つの漏窓があり、どちらも精巧に作られた美しいものであった。
細くて長い石筍(せきじゅん)。石筍とは洞窟の天井から滴り落ちる水滴の石灰分が積み重なりタケノコのように伸びたものであるが、よくも折れないで残っているものだなぁと・・・
アスレティックのような中国庭園。滑りやすいところが多いため雨の日に訪れるのは控えた方がよいだろう。
獅子林の案内図 [ 案内図を拡大する ]
○ | 迷路のような太湖石の築山は、日本庭園では決して味わえない興味深いものであった。 |
× | 狭い苑路に余りにも人が多く庭園散策というよりか、アクティビティを楽しむような感じになってしまった。平日の朝一に訪れることをお薦めしたい。 |