旧堤邸庭園
きゅうつつみていていえん
旧堤邸庭園は、日魯漁業株式会社(現・マルハニチロ)の創業者である堤清六(つつみ せいろく)の生家跡に作られた堤邸広場にある池泉庭園である。堤 清六は明治13年生まれで昭和6年まで生きた人物であり、生家の時代に作庭された庭園を平成9年(1997)に堤邸広場の整備と合わせて補修している。
堤邸広場の奥に小さな庭園が残されている。小さな池泉ながらも鯉が泳いでおり、水も循環されているようで美しい。植栽で分かりにくいが、中央の島は中島ではなく、出島形式になっている。
敷地の半分が池泉になっているのも珍しい。屋敷から石灯籠に向かって沢飛石を打っている。
出島の東部は枯流れ(水流のない水路)」になっているが、別時期に撮影された写真をみると水が流されており、時期によって水流が変わるのだろう。
出島の南部。沢飛石が打たれ、奥には出島に小さな切石橋を渡している。
出島の南東部。
東屋から旧堤邸庭園を見下ろせる。ちなみに西側に隣接した施設は集会所「蒼龍庵」であり、堤清六の生家の一部を移築したものである。
堤邸広場の案内図。 [ 案内図を拡大する ]
○ | 極小空間で池泉が大半を占めながらも、単調にならない設計が良い。 |
× | 出島周辺の植栽の除去、あと雑草の手入れが進むと、コンパクトながらグッと引き締まると思われる。 |