旧横田家住宅
きゅうよこたけじゅうたく
横田家は富岡製紙工場へ伝習工女として学んだ和田英や、最高裁判所長官、鉄道大臣など多くの人材を輩出した名家。住宅は江戸後期のもので、昭和61年(1986)に国の重要文化財に登録。長野市が保存、修景工事を行い平成4年(1992)より一般公開。
江戸時代の中級武家屋敷。こちらでは松代における庭園の大きな特徴を見学できる。それでは見ていこう。
左が主屋、右奥が隠居屋となっており、建物から池泉を眺められる。池泉には板石で近づけるが、これは洗浄を兼ねた場所であるためこのようになっている。詳しくは後述する。また屋根に祖って砂利を敷いた水路のようなものが造られているが、これは雨の滴の跳ね返りを抑えるものだ。
池泉は後述する泉水路と繋がっている。
唯一の石組は三尊石風に組まれている。また遠山を借景に取り込んでいる。
座敷からの額縁庭園。
先ほどの泉水路について模型があったので撮影。池泉は観賞のためだけではなく、食器の洗浄などにも利用されていた。そのため板石で池に近づけるになっていたのである。洗い物の汚れは鯉が食べ、上澄みの綺麗な水が下流へ流れ出ていくようになっている。
このように泉水路が住宅に導かれており、泉水路が松代における庭園の大きな特徴である。
泉水路。
板石から池泉で洗い物をして、上澄みのきれいな水が下流へと流れていく。
○ | 松代の庭園の特徴である泉水路を見学できる貴重な邸宅である。 |
× | 特に見当たらない。 |