赤瀬邸
あかせてい
樹齢600年の剪定整枝された木では日本最大と言われるラカンマキ。ラカンマキとは中国から持ってきたと伝えられ、庭木や生垣として広く使れる常緑樹。日本一のラカンマキが植わっている庭は枯山水に整備され公開されている。
高さ10m、樹齢600年の日本一のラカンマキ。庭園では見かける樹木であるが、今回の取材で初めて樹木の名前を知った。本敷地は赤瀬氏の私有地であるが、日本一のラカンマキを自由に鑑賞できるよう開放されている。本地区は「古賀地区」とよばれ、400年を越える歴史を誇る伝統的な植木産地であり、多くの植木屋が存在している。
借景となる山並みとの連続性が美しく、また敷地内に築山を設け頂部に三尊石を配している。
築山を眺めてみると、小振りなラカンマキと、刈り込みで構成されている。小振りなラカンマキは日本一のラカンマキを母樹として挿し木によって育てられたものである。
三尊石に近づいて撮影してみると、枯滝石組であることに気づかされる。
三尊石組からの枯滝石組を造っている。水落石の前に松があることで、滝石組の存在を弱めているのがもったいない。滝石組周辺の松と刈り込みを除去することで、日本一のラカンマキを主景とした美しい枯滝石組になると思われる。
築山頂部の三尊石組。
枯滝石組の先は枯流れ。築山下部を枯流れとしている意匠は美しく見逃せないポイントである。
○ | 築山下部を枯流れとしている意匠が美しい。 |
× | 枯滝石組は松と刈込みで弱まっている。 |