平山克己邸庭園(知覧武家屋敷)
ひらやまかつみていていえん(ちらんぶけやしき)
知覧武家屋敷庭園のひとつ「平山克己邸庭園」は江戸中期(1764-1771)に作庭された。平山家は、知覧領主が大隅の佐多の地を領していた時から苦楽を共にした文武に秀でた家柄とのこと。
母ヶ岳を借景にしつつ、生垣奥には築山風の大刈込みがファーストインプレションとなった平山克己邸庭園。
築山風の大刈込みには、山水画を思わせるような石組となる枯滝石組がある。山水画を思わせる庭園としては知覧では、佐多直忠邸庭園がある。そして次に注目したいのが写真左にある石灯篭が載った横長の石。
角度を変えて撮影すると。亀の頭のような石(亀頭石)である。亀石組にもみえるが、このように考えると、この石には石灯籠がないほうが美しいと思う。
知覧では、白砂に浮かぶ岩島を取囲むような刈込みがよくみられる。知覧麓庭園の特徴ともいえるだろう。
庭園入口近くを撮影。岩島と刈込みで構成され、左奥には手水鉢がみえる。近づいて撮影すると、
このような意匠の手水鉢であり、一般的にみる形状と異なる。
庭園中央部は刈込み主体の造形となっている。冬期であり刈り込みが紫となっているが、このような庭園は新緑が美しい時期に訪れないと本来の美しさは感じとれないのかもしれない。
○ | 山水画を思わせるような石組で組まれた枯滝石組が力強い。 |
× | 特に見当たらない。 |