半六庭園
はんろくていえん
江戸時代に醸造業で財を成した名家・中埜半六の邸宅庭園が、半六庭園として残されている。現在残る屋敷と庭園は明治22年(1889)に造られたものである。
ミツカンの本社がある半田市。海運業や醸造業で栄えた町で、黒壁の鞍の風景が残る半田運河は観光名所にもなっている。その観光エリアに無料開放された半田庭園がある。
こちらの池泉回遊式庭園は、かつては海水を引き込み、潮の干満に合わせて水面が上下したといわれている。
丸みを帯びた柔らかな石がメインとなっており、穏やかな雰囲気の庭園だ。
ここだけ切石が延段のように置かれている。かつては、この辺りまで水面が上昇しており、沢飛石としての役割をもっていたのだろう。
母屋には鞍馬石と思われる立派な沓脱石を置いている。母屋は完全予約制のフレンチレストランになっており、知多半島の食材による料理をいただける。
東屋からの眺め。
母屋と西蔵の間にも小さな庭園が造られている。建物に囲まれて直射日光が当たりにくいこともあり、真夏でも苔の状態が良い。
半六庭園 案内図
○ | 潮の干満に合わせて水面が上下したといわれている池泉庭園を気軽に見学できる。 |
× | 特に見当たらない。 |