碧巌寺庭園
へきがんじていえん
碧巌寺は室町時代(1466頃)に活躍した菊池一族によって開山された曹洞宗の寺院。庭園もその頃に作庭され、平成8年に復元された。開山:初代住職
熊本県では最も古い庭園のひとつと考えられる室町時代の庭園であり、禅の本「碧巌録」の世界を表現している。平成8年に復元されたが、庭園は整備されているものの本堂は荒廃している。
「碧巌録」の世界とは、いわゆる龍門瀑の世界。これは鯉が滝を登りきると龍になるという伝説のことで、もちろん鯉が滝を登るようなことはできないが、ひたすら修行を繰り返すという禅の理念を表現したものである。また中田勝康氏は、「本庭園は、碧巌石・鯉魚石・坐禅石・観音石・猿石・龍腹護岸・九山八海石を丁寧に造形化している。」と説明している。
日本庭園サイトの古参運営者である「ほあぐら」氏の解説とあわせると、写真奥が龍門瀑、手前の立石岩島が鯉魚石、左の護岸石組でひときわ大きい立石が碧巌石だろう。
さらに、左半分の護岸石組は「龍の腹を象徴するような護岸石組」となる。
池泉北西部を望む。龍の腹を象徴するような護岸石組が、ここまで繋がっている。
情報が少なく理解が難しい庭園であるが、「図解 日本の庭(著:斉藤忠一)」のP160,161に詳しく記載されているようなので、図書館などで閲覧して理解を更に深めたものだ。
○ | 龍門瀑は、「碧巌録」の物語の史実に基づいたものであることが分かる奥深い庭園である。 |
× | 奥深い庭園であるが情報が少なく理解が難しい。 |