平岡樹芸センターは札幌市公園緑化協会が運営する昭和59年(1984)に開園した公園である。日本庭園と西洋庭園が見られ「みどりーむ」の愛称で親しまれている。
札幌郊外にある平岡樹芸センターは日本庭園と西洋庭園を一緒に楽しめる公園。まずは東屋のある池泉庭園から巡っていく。
二段落としの滝石組。滝石組のベーシックな意匠でありながらも優雅で美しい。たまには撮影のお話を。機材はSony α7Ⅳ+SONY FE 24-105mm F4であり手持ち撮影。設定はシャッター速度1/10秒、ISO50である。この設定をモードダイヤルに登録しておくことで、水流を撮影する場合でも、ダイアルを回すだけで素早く設定を切り替えられるようにしている。
滝石組の二段落としは1段目と2段目で方向を変えるほうが美しくみえる。視点場によって異なる表情を感じられるのが特徴で、さきほど写真と見比べてみると一目瞭然である。
続いて枯山水を鑑賞。全ての石は青石で揃えており、左奥には枯滝石組を設けている。
こちらの枯滝石組も二段落としであるが、こちらは方向を変えていない。また2段目の水落石の手前に岩を置いてあり、これは水を左右に分ける水分石と思われる。
金閣寺を模倣したような蹲踞(つくばい)。「吾唯知足(ワレ、タダ、タルヲシル)」という「今を満ち足りたものとし、現状に不満を持たないこと」が記されたものだ。また奥に立てた石燈篭はキリシタン灯篭である。キリシタン灯篭とは江戸時代のキリスト教弾圧に対して隠れて信仰する燈篭のことで「織部燈篭」とも呼ばれる。キリシタン灯篭は竿の部分にキリスト像が彫られているものが一般的。このように彫られていないものもあるが、竿にFのような文字が彫り込まれてるためキリシタン灯篭と判別できる。この図形を反時計回りに回転させると「Lhq」となり、これは隠れ文字で「父なる神」を表す。キリスト教の信仰物として分かりにくくするため、敢えて難解にしている。
続いて左右対称の線形庭園である西洋庭園へ。
桜が散りピンクで染まった様子が絶景だ。
北海道造園緑化建設業協会の創立40周年記念事業として、平成26年に札幌造園より寄贈された枯山水。
枯山水としては平凡な印象を受ける。
春にも赤い葉が楽しめるノムラモミジ(濃紫もみじ/野村もみじ)により、紅葉シーズン以外でも色鮮やかな景観を楽しめる。緑と紫、そして幹の色により印象的な光景だ。
○ | 日本庭園と西洋庭園を同時に愉しめ、ノムラモミジにより紅葉シーズン以外でも色鮮やかな庭園を鑑賞できる。 |
× | 特に見当たらない。 |