法華寺
ほっけじ
法華寺は、聖武天皇の皇后である光明皇后ゆかりの門跡尼寺で創建は奈良時代(745)となる。門跡(もんぜき)とは住職が皇室や公家によって受け継がれてきた寺院で、皇后ゆかりのため門跡尼寺となる。毎年4月~6月上旬に特別公開される庭園は江戸初期に作庭されたもので、2001年に国指定名勝を受ける。
毎年4月~6月上旬に特別公開される庭園。500坪の池泉回遊式庭園であるが、苑路は往路は同じとなるのは少々残念である。池泉の東西を山形の土橋によって別れており、この土橋が庭園の主景とも感じ取れる。
主庭から眺め。池泉には花菖蒲があるが、シーズン終わりのため花は少ない。
奥には石組がみられるが、植栽が豊かでその存在が分かりにくい。解説によると枯滝を表す立石があるとのことだが、その存在は僅かに確認できる程度である。この枯滝から流れる谷川の様子を造っており、その上に石橋を架けている。
山形の土橋には飛び石が続いている。
池泉南部には出島を設けている。
平成16年に造られた護摩堂は池泉の上に立てられており、こちらは花菖蒲が咲き誇っていた。また常時拝観可能な華楽園は、日本庭園としての見どころがなかったため本記事では割愛した。
○ | 山形の土橋へ続く飛石が徐々に減衰しており遠近感を生み出している。 |
× | 枯滝周辺の植栽が豊かで石組が観賞しにくくなっている。 |