旧堀田古城園
きゅうほったこじょうえん
旧堀田古城園は昭和8年(1933)に料亭旅館として建築された近代和風建築。開府500年を迎える甲府市が再整備を行い令和元年に国登録有形文化財となる。
武田神社のすぐ近くにある信玄ミュージアムに隣接して旧堀田古城園がある。旅館の庭園が再整備されているということで立ち寄ってみることに。長方形の飛石が並べられており、このように単調になりがちな配列は意外と珍しい。
創作燈篭と枯池。東京の(株)戸田芳樹風景計画が整備を手掛けたようで、同社のサイトを読むと設計では水を流し池周辺を整備する予定であったが、予算の関係で整備できなかったとのこと。護岸石組が弱く感じてしまうのもその影響だろうか。
枯池は東西に穿り低木で囲まれている。
小さな可愛らしい石橋。
建築当初から菱形だった茶室。建物外観も、室内の四畳半も菱形になっているとのことだが説明がないと気づかないだろう。
蹲踞(つくばい)に添えられた石燈篭が菱形になっているのは茶室に併せてのことだろう。そして石燈篭の右手に茶室の壁がみえるが、基礎が斜めになっており外観も菱形になっていることが分かるだろうか。蹲踞(つくばい)については、新潟県新発田市の清水園の記事を参考にしてほしい。
最後に母屋から庭園を眺める。
○ | 田舎の古民家に訪れたような落ち着いた空間であり、武田神社参拝後の休憩場所としても利用できそうだ。 |
× | 庭園自体には見るべき要素が少ない。 |