依山楼岩崎「依水園」
いざんろういわさき「いすいえん」
大正9年(1920)創業の依山楼岩崎は島崎藤村や昭和天皇などの皇族も宿泊された由緒ある温泉旅館。温泉旅館の敷地内に池泉回遊式庭園「依水園」が造られており宿泊者以外も見学できる。
正善院のご住職に教えていただいた依山楼岩崎にある日本庭園「依水園」。無料のお宿拝観も行っており、庭園も自由に見学できるようになっていたが、宿泊者以外はフロントに一声掛けておきましょう。
奥に見えるのが離れ「三朝閣」であり、徳川家第十六代当主・徳川家達公の命名。取材時は修復工事中で見学はできなかった。
依水園を見下ろせる「滝見台」から撮影すると、地割りが分かりやすい。出島に2本の切り石橋と沢飛石を打ち、3本の滝石組で池泉に水流が流れ込んでいる。
メインとなる滝石組は多段に落とされた豪華なもの。ちなみにこちらは手持ち撮影を行うが、1/20秒、f4.0、ISO50のスローシャッターを切っているが、Sony α7Ⅳ+SONY FE 24-105mm F4の組み合わせであれば手ぶれしない。
2つめの滝石組。下段には水落石の手前に水分石を置き水流に変化を設け、大小の石を配置することで単調さを回避している。
3つめの滝石組は2段落とし。どちらも水流が水落石を伝わない「離れ落ち」の形式となっている。
出島には雪見灯籠を置いている。出島や洲浜にこのような小振りの雪見灯籠を置くことはよく見られる。
池泉には巨石による岩島を置いていることで、池泉にメリハリを生み出している。
安土桃山から江戸初期にかけての武将・片桐且元が出雲大社に寄進した灯籠。長石をジェンガのように組んだ例をみない意匠に驚きを隠せない。
○ | 3つの滝石組が美しく、またホテル入口に飾られた灯籠がなんともユニークで興味深い。 |
× | 特に見当たらない。 |