香川県庁舎庭園
かがわけんちょうしゃていえん
香川県庁舎は、建築家・丹下健三によって昭和33年(1958)に竣工された。また庭園も丹下健三研究室によって設計されている。建築工事は大林組であるが、庭園は失業対策事業として行われていた。
「日本庭園史大系(著:重森三玲)」にも掲載されている香川県庁舎庭園は、丹下健三研究室の建築家・神谷 宏治(こうじ)によって設計された。庭園は開放されており、常時自由に見学できる。
庭石に香川県産の花崗岩を使っており、主石となるのが人文字のような構図となる二石である。このような巨石を使っているのは、建築と庭園の設計がいずれも同一であるところが大きい。
通常の庭園は地面と水平での目線、せいぜい築山から見下ろす程度であるが、21階建ての建物からの俯瞰でも耐えられることとメンテナンス性を高めるために、巨石を使い、かつシンプルな意匠にしていると重森三玲は分析している。
南池の護岸がまた面白い。汀を美しく魅せる洲浜を造っているが、広場に敷き詰めた青系の霰敷き(あられじき)と、白系の洲浜で色を区別することで洲浜の模様を浮かび上がらせている。
南池には岩島のような意匠を石組を設け、広場から石が連なるような連続性をみせている。
○ | 建築物と庭園が丹下健三研究室によって設計されていることで、建築物と庭園が融合した空間が生まれている。 |
× | 特に見当たらない。 |