旧糟谷邸
きゅうかすやてい
旧糟谷邸は室町時代から続く名家「縫右衛門(ぬいえもん)」で、江戸時代に豪商・豪農となった。現存する建築物は江戸時代(1763)以前に建築されたのもので、小牧陣屋(吉良町小牧字郷中・郷後)から移築された長屋門や、明治初年に表千家久田流の久田栄甫(えいほ)設計による数寄屋部や庭園などが残る。昭和57年より3年かけて修繕され、昭和60年(1985)に一般開放される。陣屋:江戸時代に藩庁が置かれた屋敷。
図書館横の通路を進むと旧糟谷邸の入口がある。「尾崎士郎記念館でチケットを購入」という看板があるが、記念館が見つからない。係の方に伺うと、入口をそのまま入った先に記念館があるということだ。ちなみに写真は有料エリアのなかの写真であり、入口の写真ではない。
当時は現存する建築の5倍以上もあった大豪邸。露地は廻遊できる。
表千家久田流の茶室があるので、主人を待つ腰掛け待合も造られて、茶室までは延段と飛石で導かれる。
蹲踞(つくばい)も残されている。蹲踞とは茶室に入るために身を清めるための役石である。
石灯籠が比較的多い露地だ。
蹲踞は複数箇所にあり、こちらは特に苔付き風合いが良い。こちらは軒先にあるため縁先手水鉢とも呼ぶ。
茶室は立ち入り出来ないが、内廊下より撮影できる。天井にも細工が施されており、品格を感じさせる茶室だ。
座敷から二方向の額縁庭園。
旧糟谷ではいくつもの座敷や茶室で額縁庭園を撮影できる。
長編小説『人生劇場』で一世を風靡した尾崎士郎の書斎は、東京から移築されたものであり同敷地内で見学できる。
○ | 風格ある茶室越しに眺める露地が美しく、また露地に複数ある蹲踞(つくばい)も風合いがあって良い。 |
× | 特に見当たらない。 |