見晴公園にある香雪園は、函館の呉服商だった岩船峯次郎が明治31年(1898)から造成した庭園。昭和2年より一般公開され、平成13年(2001)には北海道唯一の国指定名勝となった。旧岩船氏庭園とも呼ばれる。
函館市にある一般公開された唯一の日本庭園が見晴公園にある香雪園である。北海道唯一の国指定名勝庭園であり、北海道では貴重な本格的な日本庭園だ。数寄屋風書院は一度解体され、平成12年(2000)に大正時代の姿に復元された。
書院からの眺め。出島のように張り出した築山、その手前には池泉を設けた他に類を見ないような地割りである。
焦点距離14mmの超広角レンズで撮影。左側の出島が手前に伸びているように見えるが、別角度から眺めると
護岸石組に囲まれた中島である。おそらく視点場からの景観の変化を持たせるため、このような配置にしているのだろう。
出島の間は入り江が作られ、谷間に沿って流れを作っている。
築山の谷間の入口には巨石で渓谷を作り、その後は小規模な石を配置した枯流れとなっている。
上流には流れを横切る様に沢飛石を打っている。そして斜面を活かして枯滝石組がみられる。
香雪園での見どころだと思う枯滝石組。板石をピラミッドのように組んだ石組でありユニークで美しい。
書院から額縁庭園風に撮影。ガラスは大正時代の手延べガラスを使っているため、眺めにゆらぎが生まれます。
池泉西部に井戸があり、井戸から池泉に向かって枯流れを設けているようにみえる。
香雪園を見学して駐車場に戻ろうとすると、このような場所を見つける。どうやら香雪園に向かって流れを作っている。左側が枯流れであり、右側が滝になっている。
枯流れの護岸石組は苔付き風合いが良い。
枯滝石組の上流部。
見晴公園の案内図に、香雪園と枯流れ場所をマーキングした。 [ 案内図を拡大する ]
○ | 北海道唯一の国指定名勝庭園というプレミアム感。雪園の枯滝石組の意匠が他に例を見ない意匠であり、そして美しい。 |
× | 特に見当たらない。 |