三原庭園
みはらていえん
三原庭園は令和2年(2020)に庭園デザイナー石原和幸氏によってプロデュースされた三原庭園。長崎市三原を故郷とする石原氏は石原和幸デザイン研究所の代表であり、北京万博やウェスティンホテル東京などで作庭を手掛ける。
長崎市には日本庭園が少ないが、令和になって長崎市出身の庭園デザイナーである石原和幸氏によって作庭された庭園がある。取材時には偶然にもご本人にお会いすることができ、名刺交換させていただいた。敷地内にはレストランやバーなど複数の店舗を構え、庭園は無料開放されている。
眺めの良いひな壇には池泉庭園が2ヶ所作庭されている。細長い空間を広く見せるように曲線を活かした延段とし、限られた空間を最大限活かした設計なっている。盆栽を組み合わせた岩島を池泉には配するなどの異才ぶりが分かる。
池泉はメンテナンス性を考えて人工的な仕上げだが、池底には小石を敷き、流れからの延長となる感じで板石を敷き単調さを打ち消している。
敷地には中国様式を感じさせる庵もある。
三原庭園の西門はエーゲ海を思わせるような意匠で、日本庭園との対比が面白い。
続いて、もう1ヶ所の庭園へ。こちらは石造りの門になっている。
先ほどの庭園と同コンセプトで造られ、こちらの池泉にも盆栽型の岩島を配している。
緩やかな曲線による延段が心地よく、休憩スペースも設けている。
細長い敷地に合わせてS字になった延段。
2つの庭園の間には、レストランやバーなどを備えた施設がある。
風景盆栽と名付けられた空間には、眺めの良いテラスを設けている。
眺めが良い空間に、いくつもの盆栽が並べられている。
三原の街並みを見下ろしながら休憩できるカフェスペースもある。また室内でランチを頂けるダイニングスペース、夜にはディナーやバー利用も。なお夜間は事前予約が必要とのこと。
○ | 限られた空間を広く見せるように最大限活かした設計になっている。2つの庭園に盆栽観賞スペース、そして眺めの良いオープンカフェなど現代的な庭園空間に仕上がっている。 |
× | 特に見当たらない。 |