名古屋市博物館 日本庭園
なごやしはくぶつかん にほんていえん
名古屋市の人口200万人突破記念事業として昭和52年(1977)に開館した名古屋市博物館。その前庭には同年に名古屋銀行が社会貢献や環境保全活動のために設立した名銀グリーン財団によって緑化された。2023年10月からの大規模改修により日本庭園は「前庭 みんなの広場」となる変更予定。
2023年10月からの3件間による大規模改修により日本庭園が消失してしまう可能性のある前庭。博物館によって管理されていることもあり、夏場に訪問しても雑草もなく美しい状態を保っている。写真中央部にある石組を拡大してみると、、
小さな滝石組になっている。本庭園には大小2つの滝石組があり、こちらが小さいほうだ。
上流方面に向かって撮影すると大きい滝石組があり、2つの滝石組は枯流れで繋がっている。
枯滝石組は、丸みを帯びた柔らかな石を使っている。
滝水が流れ落ちる石である水落石の手前には、亀のような伏せ石が置かれている。こちらは水流を左右に分ける水分石のようにもみえるが、水落石との風合いが異なるため、作庭後に置かれた石だろ。
再び池泉へ。こちらは州浜を作っている。州浜:汀を美しくみせる技法
少し離れて撮影すると、水は張られていないが二段構造の池泉庭園になっていることがわかる。
石灯籠の案内によれば「遠願寺形灯籠」と呼ばれており、日本の灯籠の起源と考えられているとのこと。遠願寺は韓国の世界遺産の街・慶州(キョンジュ)にあり、統一新羅時代(日本では飛鳥時代)に生み出されたとされる。設置されている石灯籠は石造研究の池上年(いけがみねん)によって製作された。
○ | 枯滝石組、枯流れ、二段構成の池泉、遠願寺形灯籠とコンパクトながらも見るべきところのある庭園。 |
× | 特に見当たらない。 |