武家屋敷跡 野村家
ぶけやしきあと のむらけ
加賀藩主の屋敷であった野村家。明治時代の武家制度解体により当初3千坪が約1/3となるが、曲水の庭園は一部が残され現在の姿になった。世界各国の専門家により選出された日本庭園のランキング「しおさいプロジェクト」にて、毎年上位にランクインされる。
金沢の観光名所でもある武家屋敷跡エリアにある野村家。家の外壁から張り出したデッキである「濡れ縁」に迫る曲水と落水が野村家最大の魅力。
濡れ縁から沢飛石で切石橋に誘われ、野村家で最も美しい景だ。
濡れ縁から落水で下段の池泉へと繋がる。
下段の池泉には反り橋が架かる。ただ写真中央の雪見灯篭はアンバランスであり、庭園端に移動させ遠近感を生み出す景物としたほうが良いと感じた。
奥の間から、濡れ縁で佇む女性を撮影。
濡れ縁を抜けて、2階の茶室に向かう途中に露地風の中庭がある。露地とは茶室に付随した庭園のことである。
苔付いた中庭。
お抹茶もいただける茶室から濡れ縁と曲水を見下ろす。
内庭の石組は、金沢城の石垣として切り出されたときに搬出不能で山に残された、地元金沢で産出される戸室石である。
手前が上段の間で、濡れ縁と上段の間が付書院である。
二階の茶室隣にある控間から撮影。全体的に植栽が多く眺望を遮っているのが残念。
○ | 濡れ縁に迫る曲水と落水の組み合わせが美しい。 |
× | 池泉奥に各種灯籠と植栽が煩雑。濡れ縁から苑路が見えるぐらいにスッキリさせたほうが美しいだろう。 |