錫杖寺 溪翆の流れ
しゃくじょうじ すいけいのながれ
錫杖寺は真言宗智山派の寺院であり、奈良時代(740)に日本で最初の大僧正(最高位)となった行基(ぎょうき)が開山したと伝わる。室町時代に京都・泉涌寺の住職を務めた願行上人によって再興。境内には平成15年(2003)に枯山水「溪翆の流れ(けいすいのながれ)」が作られている。
住宅に囲まれた土地に、奈良時代に創建したと伝わる古刹・錫杖寺(しゃくじょうじ)がある。
筋塀(すじべい)で寺院の格式が分かるが、5本の線が引かれているのは最高の格式である。
枯山水には「名勝庭園 溪翆の流れ」と名付けられ、総代などからの寄付によって作庭されたものだ。元々あった木を取り囲むように枯滝石組を作っているのは、これまで例をみないものである。
限られた空間と、元々あった木々を活かして渓谷を表現しているのだろう。
○ | 木々を活かしたまま、木を取り囲むように枯滝石組を作庭している唯一の例だろう。 |
× | 庭園名に「流れ」と付いているが、実際にはその流れを感じることができない。塀に沿って流れを設けることで、より魅力的な枯山水になっただろう。 |