翠楽苑
すいらくえん
翠楽苑は南湖公園を作庭した松平定信の武士と民衆が共に楽しむ「士民共楽」の精神を受け継ぎ、平成7年(1995)に開園。
日本最古の公園「南湖公園」に隣接する平成に作られた池泉回遊式庭園。南湖公園は多くの市民が楽しんでいるが、翠楽苑は三連休の昼間にもかかわらず静けさを保っている。
翠楽苑最大の魅力は借景の素晴らしさではないだろうか。シームレスに山並みが続き、日本庭園に奥行き感を演出している。護岸石組は滝河口以外は弱めで、陸離との連続性を持たせた近代庭園である。
滝による水路が作られ、両側を刈込みとすることで水路にボリューム感を出している。
築山から上池を見下ろす。
流れの上流部は岩から水が湧き出すような仕掛けがある。このような演出はあまり例をみない珍しいものだ。
滝石組があり、重ね落ちの滝のような形式である。また池泉には岩島を配している。
上池の曲線が美しく、どの方向から眺めても借景が見事だ。
松楽亭の前庭は水際を美しくみせる洲浜(すはま)が作られ、松楽亭からの眺めが翠楽苑で最も美しいビューポイントである。松楽亭は呈茶券が必要なエリアであり、時間の関係もあり立ち寄れなかったことを後悔。
松楽亭に入室していないため、正面からの撮影ではないが、洲浜越しに小滝を眺められるのがわかる。
翠楽苑の案内図 [ 案内図を拡大する ]
○ | 借景が美しく庭園に広がりを感じさせてくれる。 |
× | 最大のビューポイントが別途料金が必要であるが故に、翠楽苑の本当の美しさを見ぬままになってしまうことが多い。 |