南湖公園
なんここうえん
江戸時代を代表する大名でもある白河藩主・松平定信が江戸後期(1801)に新田開発を目的として整備。民衆と共に楽しむ「士民共楽」のもと作った近代公園の先駆けともいわれ、現在も残っていることより「日本最古の公園」ともいわれる。
南湖公園は市民が集う巨大な公園であり、ここを日本庭園と定義するのはいささか強引ではあるが、「日本最古の公園」として庭園関連の書籍でたびたび紹介されるので、取り上げない訳にはいかない。
10万坪を越える巨大な公園はほぼ池泉であり、南湖を見渡せる立地に松平定信が建てた茶室などもある。また二列に整列した杭があるが、これは「詰杭(つめぐい)」と呼ばれるものであり、池の波が直接土手にぶつかるのを防いでいる。他には円成寺(奈良市)でもみられる。
南湖には2つの中島があり、こちらは御影島である。護岸は杭で護岸を補強した杭列護岸で囲まれている。
釣りやピクニックなど多くの人が楽しんでいる。江戸時代から多くの市民に愛されているのだろう。ちなみに南湖公園には松平定信の理念を受け継いだ日本庭園「翠楽苑」がある。南湖公園に訪問時にはあわせて訪れてみたい。
○ | 美しい借景に囲まれた巨大な池泉公園。珈琲で有名なSHOZOカフェやジェラート店などもありカップルからファミリーまで楽しめる。 |
× | 日本庭園という要素は限りなく少ない。 |