旧田村家
きゅうたむらけ
大野藩の家老を務めた田村又左衛門家の屋敷跡を解体復元した建物。当初の建物は江戸後期に全焼したため、その後、農家を移築して移築して改築された。平成22年に大野市に寄贈され、再現改修され平成27年(2015)から一般公開された。
旧内山家から旧田村家まで徒歩3分であったが、気温35度越えのなかカメラ機材を抱えたの徒歩移動はきつかった。さっそく主屋に入りまずは額縁庭園を撮影。
そして庭園を見学すると、なんと風車棚が飾られている。公式サイトを確認すると「期間限定で非常にきれいな風車棚が設置されます。そのため写真スポットとして人気を集めています。」とのこと。パンフレットには「『見立ての美』が散りばめられた庭園」と記載されて庭園も推しているなか、このような計らいは古庭園好きには興ざめしてしまうところだ。
気を取り直して庭園を観察していくと、枯滝石組を発見。
枯滝石組に近づいてみると、このような立石で構成されている。立石は滝に見立てた滝石であり、極めて美しい滝石としては京都の曼殊院庭園の滝石(瀧石)が挙げられるので見比べて欲しい。
別角度から枯滝石組を撮影。麓にも石組があるが意図は分からなかった。
塀に沿った築山は、大野城に敵の侵入を防ぐため外堀に沿って造った土居の一部である。これを山に見立ている。ちなみに大野城の土居は、現存する唯一のもとのこと。
庭園から武家屋敷の旧田村家を望む。
令和元年(2019)より毎年実施されている風車棚は約1000個の風車が並び、フォトスポットとして人気になっているとのこと。
○ | 城で使われていた土居を築山に再利用するというアイデアが面白い。 |
× | 庭園に風車棚は残念。風車棚の開催時期は公式サイトで掲載されているため、確認してから訪問することをお薦めしたい。 |