長松寺
ちょうしょうじ
長松寺の創建時期は不明であるが、室町時代に若狭小浜の妙徳寺から竹堂慧厳和尚によって再興されたと伝わる曹洞宗の寺院である。庭園の作庭時期も不明である。
事前に電話予約をして庭園を見学させていただく。山畔を活かした地形に、切り立った石を組み、東西に穿った池泉を設けている。
ご住職に許可を得て庭園内を廻遊させていただく。飛石が打たれた砂利敷きの空間は、かつてはタマリュウを植えていたとのこと。かつての姿の方が美しいと思われ、ぜひ当時の姿をみてみたいものだ。
東部は流れで繋がっており、急峻な石組が特徴的である。
石を垂直に地面に突き刺すように積まれた「崩石積み」のような石組。崩石積みでは、小川治兵衛の力作とされる崩石積みがみられる旧古河庭園(都内)が有名であるが、こちらのほうが迫力があり豪壮だ。
よくみると滝石組になっていることに気づく。左手前の岩島は水分石だろう。
山畔に少し登ることができるので、進んでみると…
このように上から庭園を見下ろせる。
庫裏からの額縁庭園。
庫裏と山畔の間の僅かな空間を活かした地割りである。ちなみに山門前の階段付近に1台ほど車を停められるスペースがあるが、こちらが埋まっている場合は、極めて狭い道を進むため注意が必要。
○ | 崩石積みのような石垣と、その手法による滝石組が力強く美しい。 |
× | 特に見当たらない。 |