世界2,800ヶ所以上の夜景を巡った男が庭園を巡る

不動院 吉仙庭

ふどういん きちせんてい
美しさ ★★
静寂さ ★★★
和歌山県伊都郡高野町
  • 山門

    重森三玲によって作庭された枯山水

    池泉庭園 枯山水
    庭園面積 200坪 (小規模)
    室内からも庭園を眺められる
    雨でも十分に楽しめる
    作庭時期 不明 ~飛鳥 奈良 平安 鎌倉 室町 安土桃山 江戸 明治 大正 昭和 平成 令和

不動院 吉仙庭の由来

不動院は平安時代(906)に済高(さいこう)大僧正が開基した寺院である。不動院は宿坊を兼ねており、境内には モダンな庭園造りで知られる日本庭園史の研究家・重森三玲(しげもり みれい)によって昭和に作庭された「吉仙庭」が残されている。電話予約により庭園見学ができる。






  • 不動院

    電話で事前予約することで庭園見学が学を受け付けてくれた不動院。宿坊が忙しくなさそうなチェックアウトとチェックイン前の時間帯を希望して見学させていただく。

  • 吉仙庭

    「吉仙庭」は境内の斜面を活かした集団石組による枯山水となっている。これまでに40以上の重森三玲による庭園を見学してきたが、このような意匠は初めてみるもので、重森三玲の作品であるか疑問であったが、不動院の公式サイトに記載されているのだから、間違いないのだろう。

  • 遠山石

    苑路となる石段は、枯滝石組を兼ねたものだろうか。そして頂き部には遠山石と思わしき立石を配している。

  • 集団石組

    集団石組の前面には間隔を明けて巨石を置いているのが印象的。和歌山県紀の川市にある国指定名勝「粉河寺庭園」にやや類似しているような枯山水だ。

  • 池泉

    庭園東部には池泉を設け、三尊石のように池中立石を配している。ただ池泉が矩形に切り取られ、やや不自然であることから重森三玲によるものではなく、後に改修されたものだと推測する。

  • 離れへ

    右手の石段を登っていくと、半露天風呂付き特別室がある離れへ続いている。

  • 離れへ

    石段の途中から吉仙庭の上段エリアを垣間見られる。どうやらV字型の枯流れを設けているようだ。

  • 離れへ

    枯流れは青石を用いた豪華なもので、石橋も渡している。

  • 離れ

    半露天風呂付き特別室前の廊下からは吉仙庭の最上部が見えるが、おそらくここで見えている庭園は、作風が違うため重森三玲によるものではないだろう。

  • 不動院の入口にある池泉庭園

    不動院の入口にある池泉庭園。こちらは事前予約することなく見学できる領域にある。出島を設けた池泉庭園で、コンパクトながら石組が美しい。庭園写真家・中田勝康氏によれば、こちらは吉仙庭を作庭した昭和30年に既存庭園の護岸改修を重森三玲が行ったとのこと。


総評
集団石組のような意匠で迫りくる枯山水は迫力があり、全貌を直接確認できずとも、階段などからその姿を垣間見られて興味深い。
×特に見当たらない。


アクセス
和歌山県伊都郡高野町高野山456
金剛峯寺山門より徒歩11分

駐車場

開園時間
電話での要予約

入園料
無料

公式サイト

地図
正門にピンを立てています。
訪問日 2024-11-18 (月) 更新日 2025-03-16



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よくある質問


いつごろ作庭された庭園ですか。
作庭時期は昭和(1955年)です。
雨でも濡れずに楽しめますか。
はい。充分に楽しめます。
抹茶や珈琲などを楽しむところはありますか。
残念ながら、ありません。



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