ふなや 詠風庭
ふなや えいふうてい
「道後温泉 ふなや」は江戸初期に鮒屋旅館として開業、道後温泉で最も歴史ある旅館である。皇室御用達の旅館でもあり、夏目漱石・正岡子規なども宿泊しており、正岡子規が句に詠んだ庭園「詠風庭」がある。庭園は明治時代(1884)に川辺に亭を造ったことが始まりで、現在の姿になっている。
詠風庭の始まりは明治時代の川辺に亭を設けたところ。その原点となる川べりの川席でランチやディナーをいただける。この詠風庭は、宿泊者以外でも、こちらで紹介する川席、またロビーにあるカフェ利用でも庭園散策できる。
川席から川沿いの苑路を散策。約200種類の植物が生育した緑豊かな庭園になっている。
詠風庭には石組は少なく、目立った石組は、こちらの三尊石。ただよく見ると、、、
中尊石を横からみると、2枚の石に分かれている。このような三尊石はあまり例をみないものだ。
こちらの立石は2つに割れており、なかなか風情がある。そして、立石の脇には葵苔が生えており、こちらは昭和天皇陛下が詠風庭を散策されたときに、「この地では珍しい植物であるから大切にするように。」と仰せられ、この葵苔をお見つけになられたそうだ。
特に注目すべき石ではないのだが、栗林公園の陽石を思い出すような陰陽石にみえ、つい陰石を探してみたが見つけられなかった。ちなみに陰陽石とは、子孫繁栄を祈念したもので、左の陽石が男性、右の陰石が女性を表している。
こちらは桂離宮の三光灯籠を思い出してしまうような置き灯籠。
| ○ | 三尊石の中尊石が2枚岩のように分離しているのが面白い。 |
| × | 特に見当たらない。 |