岩松院
がんしょういん
岩松院は室町時代(1472)に創建した曹洞宗の寺院である。葛飾北斎の八方睨み鳳凰図が残され、2022年にはNTT東日本のCMでも使われ一段と有名となった。また俳人・小林一茶ゆかりの寺でもある。
館内の一角から池泉観賞式庭園を眺められる。あまり特徴のない庭園ではあるが、山畔に目を向けると石組がみつかる。
焦点距離105mm(フルサイズ)で撮影すると、三尊石組となっている。中央の中尊石、左の脇侍石(きょうじせき)が立石で、右の脇侍石が横石となっている。またその前にも、伏せ石で三石による石組も見られ、力強く美しい石組である。
館内を出て本堂回りを散策すると、先ほどの池泉にたどり着ける。このエリアは無料で散策できる。この池は「蛙合戦の池」と紹介されており、この池で小林一茶が病弱な初児を想って「やせ蛙 負けるな一茶 是にあり」という句を詠んだ。ちなみに池泉には蓮があるが、蓮の葉が茂る時期は池泉の形状が分かりにくい。蓮の花が開花する7月ごろや、枯れ果てた11月頃の訪問がよさそうだ。
自然のままの石を組み合わせた「山灯籠」。
こちらは山灯籠で低い灯籠(雪見灯籠だろうか)を表現している。
本堂北側のこのような通路を経由して、先ほどの池泉へアプローチできる。
○ | 葛飾北斎の八方睨み鳳凰図のある館内から、小林一茶ゆかりの池泉庭園を見下ろせる。 |
× | 庭園自体の見どころとしては、山畔にある三尊石組ぐらいである。 |