慈恩院
じおんいん
慈恩院は安土桃山時代(1581)に創建したと伝わる曹洞宗の寺院である。「南総里見八犬伝」で知られる安房里見の菩提寺として建立された。境内にある庭園の作庭時期は不明だが、風合いからして平成と推測する。
お寺の公式サイトに枯山水が紹介されていたことで庭園の存在を知る。城山公園から車で5分程の距離であり、城山公園の日本庭園見学後に訪問。まずは「残月苑(ざんげつえん)」から鑑賞。奥にある樹木は「しだれ桜」であり満開時期は3月下旬から4月上旬ごろとのこと。
大海に見立てた白砂には島を造り、二石や三石の石組を置いている。奥に二石組は良いバランスだ。
公式サイトの写真では二本足の「ことじ燈篭」た、左の巨石も中島を造っているが現在は無くなっている。
客殿と本堂の中庭にある枯山水「虚竹庭(こちくてい)」。こちらも公式サイトの写真では、中庭は白砂と苔庭の美しいものであるが、現在は荒れてしまっており残念である。
枯山水の踏み石は、あまり見ない意匠であり面白い。
作庭当初の姿が残っていれば、千葉県では最も美しい枯山水だったと思われるだけに勿体ない。
○ | 中庭の枯山水「虚竹庭」に設けられた踏み石が独特の意匠で面白い。 |
× | 中庭の様子が変わり果ており当時の面影がほぼない。 |