護念寺
ごねんじ
護念寺は室町幕府が滅亡した1573年から安土桃山初期に創建されたと伝わる浄土宗寺院。庭園は江戸後期の庭師・岩崎清光(きよみ)によって作庭されたとされ、兵庫県指定名勝となっている。
琵琶湖の湖北地方出身の庭師・岩崎清光(きよみ)によって作庭された池泉観賞式庭園。同氏の庭園は滋賀県高島市の極楽寺や、兵庫県豊岡市の観正寺がある。
山肌に無数の石を配置した立体的な造形である。一見無秩序に組まれた集団石組に見えるが、実は枯滝石組が2ヶ所存在する。
図解すると、左右に2ヶ所の枯滝石組を造っている。右手の枯滝石組の下部には、流れ落ちた水を左右に分流する水分石を配している。
右側の枯滝石組下部にある水分石を別角度から撮影。上部は平石を突き出した離れ落ちの形式で、三段式になっている。
枯滝石組の全景を縦撮影。滝石組の頂部には三尊石組がみられる。その上には石灯籠があることで、三尊石組に気づきにくい。
左側の枯滝石組を縦撮影。階段状の滝石組であり、水が流れ落ちる部分に水落石(みずおちいし)を階段状に配置し、両側に滝添石を据えている。こちらも印象的な枯滝石組だ。
○ | 立体構成を重視して、平面要素が単純となる岩崎清光の作風が感じらる。また枯滝石組の造形が美しい。 |
× | 特に見当たらない。 |