工場跡地を整備して平成15年(2003)に開園。防災拠点として整備されているが、日本庭園と茶室も備えている。
都市型公園に作られた日本庭園。郡山駅から徒歩でもアクセスできる広大な気持ち良い公園。人が少ないようにみえるが、天気に恵まれた日曜日ということもあり多くの人で賑わっていた。
まず注目したいのは、水際を美しく魅せる技法の洲浜(すはま)だ。なんと水面との境が波形になるように設計されている。続いて、右手の中島をみてみよう。
中島を別角度から撮影すると亀島にみえる。左にある石が亀の頭となる亀頭石と想像。さらに中島には赤松が植樹されている。日本庭園では松は鶴に見立てることもあるので、鶴亀島と推測してみた。鶴亀島の例としては名古屋の徳川苑が挙げられる。実に見事な鶴亀島であるので、一度記事を見て欲しい。
望遠レンズでの撮影にみえますが、焦点距離58mm(35mm換算)で撮影。手前の石組も三尊石風に組んでいる。
こちらの池泉は池底まで玉石を敷き詰め水面を美しく演出している。
低く3段に落とされた池泉になっており「松陵の滝」と名付けられている。
麓山の杜を散策していると茶室「麓山荘」に繋がる門を見つける。茶室があるということは露地(茶室に付随した庭園)を見学できることが多いので、期待しながら門をくぐる。
露地ではなく池泉庭園と表現するのが適切だろうか。園内マップを確認すると先ほどの池泉とこちらの流れが繋がっていた。また、麓山荘では350円で抹茶も頂けるので、こちらで休憩するのも良いだろう。食べログ「麓山荘」の記事
流れの途中は、水のない枯流れになっている。芝生と枯流れの造形美が美しい。
茶室「麓山荘」にある庭園は「安積の庭(あさかのにわ)」と名付けられ、郡山市安積町からきているのだろう。庭に大胆に蛇行する枯れ流れを作ることで、美しさと力強さを表現している。
麓山の杜 案内図 [ 案内図を拡大する ]
○ | 防災拠点として整備された公園に作られた日本庭園としては美意識が高く、茶室「麓山荘」に作られた庭と滝が繋がってひとつの大きな庭園とした地割りが良い。 |
× | 特に見当たらない。 |