賓日館
ひんじつかん
賓日館は明治20年(1887)に英照皇太后の伊勢神宮来訪に合わせて、僅か3ヶ月で建築された宿泊施設。その後、2回の大増改築で現在の姿となった。明治44年に二見館(ホテル)の別館として平成11年まで宿泊施設として利用。平成15年(2003)に一般公開される。
英照皇太后の宿泊に合わせて建築された由緒ある賓日館。まずは2階から庭園を見下ろしてみる。
白砂敷きになっているところが苑路となり、芝庭に樹木、刈り込み、石組などを配している。
1階の広間から沓脱石から2石だけ飛石を敷いている。正面にある建物が本館となり、創建時の姿を残している。
庭園の広さの割には石組は少ないが、青石で統一された品の良いものである。井戸の左側には三尊石風の小さな枯滝石組になっており、枯流れとなっている。
枯滝石組の枯流れが続いている。(写真右手前)
賓日館の西側にも庭園が設けられ、こちらも枯流れを設けている。
流れ手水鉢風の蹲踞(つくばい)となっており、手の込んだ美しい意匠だ。
賓日館には2ヶ所の中を設けられている。苔付いた中庭と木造建築物の風合いが絶妙にマッチしている。
こちらの中庭は左奥の門によって外庭と繋がっている。
昭和前期に造神宮技師の鹽野 庄四郎(しおの しょうしろう)の指導によって造築された大広間は120畳敷きで、折上格天井で品格を感じさせる。
大広間の廊下から庭園を見下ろす。
本館の「御殿の間」は賓日館創建時の姿を残し、最も格式の高い部屋となっている。
翁の間からは木々の奥には伊勢湾が広がっている。ちなみにこちらから徒歩3分ほどで夫婦岩を見学できる。三重県屈指の観光スポットであるので合わせて訪問して欲しい。
○ | 格調高い建築物と庭園の組み合わせが美しく、賓日館のあらゆる場所から庭園や中庭を観賞できる。 |
× | 特に見当たらない。 |