本覚院庭園
ほんがくいんていえん
本覚院は平安時代末期(1190)に法然の弟子である行空が創建。境内には 重森三玲が昭和28年(1953)に作庭した石庭「不二の庭」が残されている。宿坊利用者のみ庭園を見学できる。
本覚院庭園は宿坊利用者のみ見学できるが、今回は特別に取材させていただいた。まずは2階から石庭「不二の庭」を撮影。本堂と離れ茶室「空点房」と回廊を取り囲む敷地が斜面になっており、その斜面を活かした石庭となっている。
回廊を歩いていくと、目の錯覚で左右に動くように石組が配置されている。
石庭「不二の庭」には10組の石組があり、回廊手前には栗石による洲浜がある。これは作庭当初は存在せず、管理上追加されたものだ。折角であれば、重森三玲らしく菰野横山邸園(三重県菰野町)のような波打つ意匠であれば、意欲的な石組に対峙するものとしてバランスが良いと感じた。
亀石組を思わせる石組、奥にある建物は茶室「空点房」である。
石を意欲的に立て、重森三玲らしさを強く感じる。
左側の石組は、羽石(左)と鶴首石(右)の二石による鶴石組のようにも見える。
回廊からの額縁庭園。
宿泊して、歩を進めると石が左右に動くようにみえる錯覚を体験して欲しい。
○ | 石庭を取り囲むように回廊を設け、斜面に石組を配置することで、左右さらには上下に動くようにみえる仕掛けが面白い。 |
× | 特に見当たらない。 |