宝光寺
ほうこうじ
宝光寺は平安時代(980年頃)に開基された曹洞宗の寺院。江戸末期に作庭された庭園は、日本庭園研究会にて調査も行われ、平成30年(2018)には県指定名勝を受ける。
裏山の斜面を活かした地割りに300個を越える石を並べ、まるで棚田のような池泉観賞式庭園。
書院に沿って細長く穿った池泉は、手前と奥で護岸石組の造形が異なる。手前は下部にコンクリートを利用して、おそらく直線部はかつては曲線を描いていたが、本堂建築にあたって補修されたのだろう。
奥側の護岸石組は2段に組まれ力強い。階段状の石にいくつかある立石は観音様に見立てているとのこと。
特徴は六段落としの枯滝石組である。6つの水落石(みずおちいし)は、まるで階段のようにもみえ、枯滝石組は青マーカを引いている。また奥にある赤マーカの立石は遠山を抽象的に表現して遠山石だろう。水落石:滝水が落ちる部分に配置された石
書院からは滝頂部と遠山石は接近していようにみえるが、実は結構離れている。
枯滝石組は緩やかな傾斜である。
上から眺めるとと、棚田に枯滝石組が造れらたような意匠である。
○ | 棚田のような石庭に、6段の落としの枯滝石組が造られているユニークな意匠が面白い。 |
× | 特に見当たらない。 |