乗台寺庭園 ひさご園
じょうだいじていえん
乗台寺は平安時代に創建した真言宗智山派の寺院である。庭園「ひさご園」は江戸初期に武将・深尾重忠が妻の病気平癒を乗台寺に祈願したことで全快し、その報恩のために作庭された。竹林寺(高知市)・青源寺(佐川町)と並ぶ土佐三名園とされ、昭和31年(1956)には高知県指定名勝を受ける。
電話による事前予約制の乗台寺庭園「ひさご園」。コロナ禍ということもあり当初は見学を受け付けていないとのことだったが、当日に青源寺庭園にいることを伝えると快く拝観を受け入れて頂いた。まずは客殿からの額縁庭園を楽しむ。なお客殿は利用できないこともある。
右奥の廊下には椅子が設けられ、庭園を正面にして見学できるポイントだ。
西方の山麓を活かした池泉観賞式庭園であり、南北に池を穿っている。南側(写真左)には数個の巨岩を配することで雄大な趣を醸し出している。そういえば土佐三名園にはいずれも巨岩や岩盤がある。
築山に見えてしまうような苔付いた巨岩。
刈込みは丁寧に整備され、石組は僅かとなっている。
おでんのような可愛らしい石灯籠(笑)
吊り灯篭越しの庭園。
品の良い手水鉢。
花頭窓(かとうまど)、月形窓など角度によって違った美しさを見せてくれる乗台寺庭園。
参拝時に頂ける絵はがきでは花頭窓の障子が全て開放されていたが、このように半分閉まっているのも良い。
撮影するうえで、名脇役となった吊り灯籠。訪問時は大雨で全体的に暗かったため照明が灯っていたのが、幸運だったと思う。
○ | 花頭窓と月形窓が垂直になっていることで趣ある額縁庭園を楽しめる。 |
× | 特に見当たらない。 |