出雲キルト美術館
いずもきるとびじゅつかん
日本初のキルト専門美術館となる出雲キルト美術館は平成18年(2006)に完成。築200年の屋敷を展示場とした美術館であり、南庭には枯山水を設けている。
館長を務めるキルト作家・八幡垣睦子氏は100年~300年の時を経た着物を素材としているようで、おそらく展示会場もその時代に合わせて築200年の屋敷を選んだのだろう。座敷からは2方向に枯山水を鑑賞でき、標高336mの仏経山を借景としている。
取材直前まで雨天だったため石が濡れ艶やかである。角にある立石は主石となる二石組で、右手前には巨石の青石による手水鉢を置いている。
内廊下が縁側を兼ねている。このような内廊下があり二面に庭園が接している場合は、私はこのようなアングルでの写真を撮影することが多い。
雨天で砂紋が消えかかっているが、波のような砂紋が描かれており、このような砂紋は意外と珍しいものである。
三尊石。
私が取材したときは「鶴と松 - 麗しき出雲の秋 -」というテーマであり、「鶴と亀」というキーワードに庭園好きは思わず反応。ただ展示品は撮影できないため、中庭にあったアートを撮影。こちらのアートは池にアートを飾っているが、壺の周辺だけ石の色を明るい色にすることで壺を際立たせている。なかなか見事なデザインだと感じた。
敷地の西側には背の高い松が壁のように並んでいる。これは築地松(ついじまつ)と呼ばれる季節風を防いだりするもので、出雲地域独特の農村散居景観である。Webサイト「築地松」には築地松が見られるマップも掲載されているので、巡ってみるのも楽しいだろう。
○ | 農村散居景観である築地松と借景が見えるように低めの生け垣で囲み、波を連想されるような砂紋をもつ枯山水の組み合わせが独特で良い。 |
× | 特に見当たらない。 |